韓国のジムはステロイドだらけ？なぜ韓国人はステロイドを使うのか

韓国では、筋トレブームとともに「韓国 ジム ステロイド」といったキーワードが注目されています。

特に、ジムでステロイドを使用する現象が拡大し、健康被害や違法取引が深刻な問題となっています。

本記事では、韓国におけるステロイド使用の背景、ジムでの使用理由、そして健康へのリスクなどを詳しく解説します。

韓国ジムで蔓延するステロイドの背景

韓国でステロイドが広がった理由

韓国でステロイドが広がった背景には、急速に発展した筋トレブームと美しい身体への強い要求があります。

多くの人が短期間で理想的な体型を手に入れたいと考え、ステロイドの使用に手を出しています。

特に、運動だけでは得られない筋肉増強効果が魅力的とされ、違法薬物が一般の人々にまで広まってしまいました。

韓国はルッキズム大国

韓国は、ルッキズムが強く根付いている社会として知られています。ルッキズムとは、外見の美しさや体型に対する過度な価値を置く社会的な風潮を指します。韓国では、芸能人やインフルエンサーがSNSやメディアで理想的な体型や美貌を強調することが多く、それが一般の人々にも影響を与えています。

特に、筋肉美やスリムな体型が人気を集める中、若い世代を中心に身体に対するプレッシャーが増加しているのです。これにより、急激な筋肉増強や体型改善を求める人々が増え、ステロイドや美容整形に手を伸ばすケースが少なくありません。

韓国でステロイドの使用は違法なのか

ステロイド自体の使用が違法かどうかは、国や状況によって異なります。韓国の場合、医師の処方なしでステロイドを使用することや、違法にステロイドを購入・販売することが違法です。具体的には、アナボリックステロイドなどの筋肉増強剤は医療用途として認可されている場合もありますが、筋肉増強や美容目的で医師の管理外で使用することは法律に違反します。

一方、ジムでステロイドを注射すること自体が直接的に違法であるわけではなく、問題となるのはそのステロイドの入手経路や使用目的です。ジムで使用する場合も、医師の処方や管理がない状態での使用は違法となります。また、違法なステロイドの取引や、注射器の不適切な処理なども法律違反に該当することがあります。

つまり、問題はステロイド自体の違法な使用や販売・購入であり、それがジムで行われているかどうかは場所に関係なく違法性が問われるのです。

なぜあえてジムでステロイド注射が行われているのか

ジムでステロイド注射が行われる理由には、以下のような要素が考えられます。

1. 効果を最大化したい
   ステロイドの効果は、筋トレの直前または直後に使用することで最大化されると信じられているため、トレーニングのタイミングに合わせて注射を行う人が多いです。自宅ではなく、ジムですぐに注射することで効果的に筋肉を育てようとする意図があるのです。
2. ジムの環境が注射に適している
   ジムのトイレや更衣室は、個室でプライバシーが守られやすく、誰にも見られずに注射できるため、他人の目を避けつつすぐに使える環境として便利です。
3. ステロイド使用を隠すため
   自宅でステロイドを使用すると、家族やルームメイトに気づかれるリスクがあります。一方、ジムでは周りに誰もいない場所で注射することで、そのリスクを回避できるのです。
4. ステロイド仲間との情報共有
   同じジムでトレーニングを行っている仲間と、ステロイドの情報や使用方法を交換する場としても機能しています。そのため、ジムでの使用が広まっている一因です。

これらの理由から、ジムでのステロイド注射が一般的になっていますが、当然ながら違法であり、リスクが高い行為です。

ステロイド1本の値段と入手方法

ステロイドの1本あたりの値段は、種類や購入経路によって異なりますが、一般的には1本あたり約7100円～1万1000円で販売されています。たとえば、「ディアナボール」というステロイドは100錠で約7100円、「アナバー」は100錠で約1万1000円が相場です。

効果を持続させるためには、使用者が定期的に投与を続ける必要があります。投与量や頻度は個々の体質や目的によって異なりますが、一般的に1ヶ月に必要な投与量は少なくとも数本になるため、1ヶ月あたりの費用は約2万円から5万円程度になることが多いです。

ステロイドのコスト表

ステロイド種類	1本あたりの値段	1ヶ月あたりの投与量	1ヶ月あたりの費用
ディアナボール	約7100円	2～4本	約1万5000円～3万円
アナバー	約1万1000円	2～3本	約2万円～3万5000円

ステロイドの入手方法は主にオンライン販売や非合法のルートで行われており、テレグラムやSNS経由で簡単にアクセスできることが問題視されています。

韓国ジムで使用されるステロイドの健康被害

ステロイドの副作用と長期使用によるリスク

ステロイドの使用にはさまざまな副作用が伴います。特に長期使用は、身体に大きな負担をかけることが知られています。

一般的な副作用としては、男性では女性化乳房や睾丸の縮小、性機能の低下が挙げられます。これに加え、肌荒れやニキビ、髪の脱毛などの外見にも影響を与えることがあります。さらに、心血管系への負担が大きく、長期使用者の中には心臓発作や高血圧のリスクが高まることも指摘されています。

ステロイドが原因となる具体的な健康被害

ステロイドの長期使用は深刻な健康被害を引き起こす可能性があります。例えば、肝臓や腎臓の機能が低下し、肝臓がんや腎不全などの危険性が高まります。また、精神的な副作用として、イライラや攻撃的な性格変化、うつ状態が現れることもあります。さらに、血液の粘度が高くなり、血栓症を引き起こすリスクもあるため、生命を脅かす深刻な事態に陥る可能性があります。

韓国政府の対応と規制の現状について

韓国政府は、ステロイドの違法使用と流通に対して一定の規制を行っています。ステロイドは医師の処方が必要な医薬品であり、医療目的以外での使用や販売は法律で禁止されています。しかし、実際にはインターネットやSNSを通じた密売が広がっており、取り締まりが追いついていないのが現状です。

政府機関である食品医薬品安全処は、違法販売業者に対する取り締まりを強化していますが、購入者に対する処罰はまだ十分ではありません。2022年の薬事法改正により、ステロイドの違法購入者にも罰金を課すことが可能となりましたが、取り締まり件数は少なく、実効性に課題が残っています。また、国民の意識向上を図るための啓発活動や教育プログラムも不足しており、違法なステロイド使用の問題が根深いとされています。

韓国政府は今後、監視体制をさらに強化し、違法薬物の流通経路を断つ取り組みを進めることが求められています。

まとめ